電験三種を勉強していて、一番きつかった科目と、相対的に楽だと感じた科目があります。
これは点数の良し悪しではなく、あくまで勉強している最中の「精神的なキツさ」の話です。ここでは、理論と電力に争点をあてて私が現場仕事をしながら何を感じていたかを、そのまま書き残します。
ちなみに私が個人的に感じた難易度は、
「理論>機械>法規>電力」でした。
この記事の結論
- 一番きついのは「理論」。数式も概念もとにかく抽象的。
- 電力はイメージが湧く。現場経験が「記憶のフック」になる。
- 不安を消そうとしない。不安なまま会場に行くのが普通。
一番きつかった科目は、間違いなく「理論」
結論から言うと、一番きつかった科目は「理論」でした。
最終的に合格点は取れましたが、勉強中は常に「本当に理解できているのか?」という不安が消えませんでした。
唯一、最初から何とか理解できたのは直流回路くらい。それ以外は、どの単元をやっても最初から「分からない」の連続でした。
「数式の移項」で置いていかれる絶望感
理論の解説を読んでいると、話が急に飛ぶ感覚がありました。
特にきつかったのが、「数式の移項」です。
「なぜ、左辺にあったこの文字が、次の行では分母に入っているのか?」
数学が得意な人からすれば当たり前の変化でも、中学数学からやり直している私にとっては、その一行の隙間が崖のように深く感じられました。
数式の意味以前に、数式の「形」が変わるだけで置いていかれる。そんな絶望感の繰り返しでした。
理論を捨てることは「電験」を捨てること
「理論は最後まで苦手なままかもしれない」と思ったことは何度もあります。ですが、理論を捨てるという選択肢は最初からありませんでした。
理論を捨てる=電験三種を諦める。
そう考えていたからです。理論は全ての科目の土台。ここから逃げたら次はないと自分に言い聞かせ、分からなくても無理やりペンを動かし続けました。
理論の不安は、勉強量で簡単に消えるものではありませんでした。
相対的に楽だと感じたのは「電力」
一方で、理論に比べれば相対的に楽だと感じたのは「電力」でした。
もちろん「簡単」という意味ではありません。理論と比べて「勉強の取っ掛かりが多かった」という話です。
「ダム」は見えるが「コンデンサの中身」は見えない
電力が楽に感じた最大の理由は、圧倒的なイメージのしやすさです。
例えば電力の「発電」分野なら、火力・水力・原子力発電など、誰もが聞いたことのある言葉が並びます。水力発電なら「ダム」や「大きな水車」をすぐに頭に描けます。
現場で働く人間にとっても、目に見える設備の話は記憶のフックにかかりやすいのです。
対照的に、理論はどこまでも抽象的です。コンデンサや半導体と言われても、その中身で起きている現象を日常の風景としてイメージするのは至難の業です。
「目に見える具体例」があるかないか。この差が、私は勉強の進めやすさに直結しました。
試験直前の正直な感覚:不安なまま、会場へ行く
試験が近づくにつれ、科目ごとの手応えははっきり分かれました。
- 理論:正直、不安しかない。「たまたま知っている問題が出てくれ」と祈るレベル。
- 電力:「何とかなるかもしれない」という微かな光が見えている。
よく「自信を持って会場へ」なんて言われますが、40代の独学にそんな余裕はありません。
開き直りというより、「みんな不安なんだから、不安なまま行くしかない」という諦めに近い境地でした。試験日だから行く。
ただそれだけでした。
まとめ:科目の性質を受け入れる
この差は、自分の学力というより「科目の性質」によるものが大きいと感じています。
理論は抽象的で、電力は具体的。
もし今、あなたが理論で「一歩も進めない」と悩んでいるなら、それはあなたが悪いのではなく、そういう科目の性質なのだと受け入れてみてください。
楽に感じる科目があっても、不安が消えない科目があっても、それは普通のことです。
大事なのは、その「不安な状態」のまま、足を止めずに続けられるかどうか。私のこの体験が、あなたの挑戦を続ける判断材料になれば幸いです。
