なぜ電工2種ではなく「電験三種」だったのか? 勢いとタイミングが生んだ合格への一歩

「住む世界が違う」と諦めたあの日から20年

電験三種(第三種電気主任技術者)。
電気に関わる人間なら、その名を知らない者はいません。しかし私にとってこの資格は、20代の頃に一度挑戦し、わずか「3ページ」で挫折した、いわば「終わった過去」でした。

そんな私がなぜ、40代・高卒・現場職という状況で再挑戦を決めたのか。そこには、強い使命感よりも「タイミング」と「小さな成功体験」がありました。かつての私と同じように、数式を見てそっと本を閉じた経験のあるあなたへ、私の再挑戦の記録を届けます。

目次

1. 20代の記憶。機械科目、変圧器の5ページ目で「脳がフリーズ」した日

20代の頃、本屋でふと手にとった「機械」科目のテキスト。

テーマが「変圧器」のページを開きました。1ページ目は文章だけでなく図もあり、「これならいけるか?」と油断したのを覚えています。

変圧器は現場ではトランスと呼ばれており、
比較的聞く単語だった事と、現場作業員だった私なら機械科目からやればいいと安易に考えていました。。

しかし、5ページ目を開いた瞬間に景色が変わりました。
並び立つ数式の列。気を取り直して解き進めようとするも、どこからともなく「新しい数式」が突然現れ、説明もなく計算が飛ぶ。

私の脳内は完全にフリーズしました。「あ、これは住む世界が違う人の資格だ」と察し、そっと本を閉じて棚の奥へ片付けました。
結局、そのテキストは5ページしか読んでいません。

「知識」ではなく「壁」に見えた数式

現場のトランス(変圧器)は知っている。でも、紙の上の数式になった途端、それは理解不能な呪文に変わりました。「高卒の俺には無理だ」という強烈な劣等感。それが、私と電験三種の最初の出会いでした。

2. 40代、公害防止管理者の合格が「思考」を変えた

それから20年近く、電験のことは忘れていました。転機は2024年、業務命令で受けた「公害防止管理者(水質2種)」です。

40代での受験。正直、勉強なんて久しぶりでした。2度目の挑戦でようやく合格を掴み取った時、自分の中に初めての感覚が芽生えました。

「高卒の現場職でも、正しく勉強すれば公害防止管理者でも取れるんだ」

暗記中心の公害防止管理者と、解法が命の電験三種。難易度は違えど、この「小さな成功体験」が、閉ざしていた電験への扉をこじ開けたのです。

3. 会社の駐車場で、勢いのまま「ポチった」再挑戦

公害防止管理者の合格を確認した昼休み。プレッシャーから解放された高揚感の中、ふと電験三種のことを思い出しました。

調べてみると、20代の頃とは状況が変わっていました。
その頃はたいして調べていなかったけど改めて調べると、公害防止管理者と同じで科目合格制度がある。さらに、

  • 試験が年2回に増えている
  • しかも、ちょうど申込期間中だった

「今、やるしかない」。
その日の夕方、仕事を終えて帰宅する前の車内、会社の駐車場で一気に申し込みを完了させました。

「誰かに相談すれば、きっと『無理だ』と言われる。だから、退路を断つためにその場でポチった。家族への報告は、そのあとです。」


事後報告になったのは、誰かに相談する前に「自分の意志」で退路を断ちたかったからかもしれません。

電験三種合格で「電工2種が永年免除になる」といいうこともキッカケの1つでした。
ただ、自分でやると決めた以上、やるしかない。その一心でした。

4. 待っていたのは「理系」の洗礼

勢いで申し込んだものの、現実は甘くありませんでした。
暗記で通用した公害防止管理者とは違い、電験三種は理系の本質的な理解を求めてきます。公式を覚えるだけでは、一歩も進めない。

20代の時にフリーズしたあの数式たちが、再び目の前に立ちはだかりました。

「でも、20代の俺とは違う。今回は合格の味を知っている」

そう自分に言い聞かせ、私は再び、あの重いテキストを開きました。


迷っている時間は、一番エネルギーを消耗します。
準備ができていなくても、まずは試験日程を把握し、申し込む。その瞬間、あなたは「受験を迷っている人」から「電験三種に挑む受験生」に変わります。

3ヶ月後の自分を、後悔させない選択を今ここでしませんか?


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