資格試験のシーズンが近づくと、必ずと言っていいほど直面する悩みがあります。それは、「どうやって勉強時間を確保するか」という問題です。
ネットや参考書を開けば、「毎日コツコツ3時間」「朝活で効率アップ」なんて理想論が並んでいます。でも、現場で油にまみれて働く私たちに、そんな余裕があるでしょうか?
高卒で現場に入り、20年以上働いてきた私の結論はこれです。
「勉強時間は理想通りにはいかない。だからこそ、現実的な戦い方がある」
今回は、キラキラした成功体験ではなく、疲れ果てた体でどうにか合格を掴み取ってきた「泥臭い時間の使い方」を本音でお話しします。
【現実】工場勤務に「理想の勉強環境」なんてない
まず正直に言います。私の勉強時間は、世間の合格者と比べれば圧倒的に少なかったと思います。
平日は仕事が終わってからの夜、あとは休日。これだけです。きっちりルーティン化していたわけでもありません。なぜなら、現場の仕事には「突発的なトラブル」が付きものだからです。
定時で上がれると思っていた日に限って、ベアリングが焼き付く。ラインが止まる。復旧対応で長時間残業になり、心身ともにボロボロで帰宅する……。そんな日に、1時間も2時間も机に向かうなんて、正直言って不可能です。
「勉強時間が足りない」と焦る必要はありません。現場で働く以上、時間が足りないのは「初期設定」なのです。
「今日は無理」と割り切る勇気が、挫折を防ぐ
私は、長時間残業などで「今日はもう、脳が動かない」と思った日は、迷わず「やらない」選択をしてきました。
無理に参考書を開いても、同じ行を何度も読み返して終わりです。そんな中途半端な勉強は、疲労を倍増させるだけで、記憶には残りません。
「今日は無理。その代わり、しっかり寝て明日10分だけやろう」
そうやって自分を許し、細い糸を切らさないように繋いでいく。40代の勉強は、「頑張ること」よりも「嫌いにならないこと」の方がずっと大切です。
「1ヶ月の短期集中」が現場職には向いている
私は長期間ダラダラと勉強を続けるのが苦手です。そのため、基本的には「試験1ヶ月前」から一気にギアを入れるスタイルを選んできました。
「今は勉強の期間だ」と生活に区切りをつけることで、集中力が格段に上がります。この1ヶ月間だけは、自分の中で資格の優先順位を最大にするのです。
もちろん、1ヶ月で全範囲を完璧にするのは難しいでしょう。でも、「期限があるからこそ、捨てるところを決め、要点に絞れる」というメリットもあります。現場でのトラブル対応と同じで、限られた資源(時間)でどうにか形にする力が、ここでも活きてきます。
「10分だけ」のときは何をするか?
「時間は長さより頻度」と先ほど書きましたが、具体的に何をやっていたのか。私のおすすめは、「過去問を1年分だけ解く(見る)」ことです。
10分あれば、昨晩間違えた問題の解説を読み直したり、計算問題を1問だけ解いたりできます。参考書を最初から丁寧に読む時間はなくても、「過去問という実践」に10分触れるだけで、脳のスイッチはオフになりません。
最小単位を決めておく
「10分あれば過去問1年分の〇問目だけやる」といった具合に、自分なりの最小単位を決めておくと、疲れている日でも迷わず手がつきます。
家族の理解という「最強の学習環境」
自費で、しかも独学で進める上で、家族の協力は不可欠でした。私は勉強を始めるとき、必ず家族にこう伝えていました。
「今から勉強します」
私が「やる」と言ったタイミングで、家族はそっとしておいてくれました。この「言えば協力してもらえる」という安心感があったからこそ、短い時間でも深い集中に入れたのだと思います。
もし、あなたが内緒で勉強しているとしても、どこかで「自分のための時間」を確保する宣言は必要かもしれません。40代の勉強は、家族というチームの理解があってこそ完走できるものです。
まとめ|理想を捨てて、自分のリズムで戦う
資格勉強における「正解の時間管理術」なんて存在しません。特に現場で働く私たちにとっては、「その日できる精一杯」が正解です。
- 長時間残業の日は、無理せず休む
- 試験1ヶ月前から、一気にギアを入れる
- 10分でもいいから、過去問(実践)に触れる
- 家族に協力してもらえる関係を作っておく
理想通りにいかなくて当たり前。時間は足りなくて当たり前。その前提で、自分なりに「これなら続けられる」という形を見つけてみてください。
この記事が、毎日現場で戦いながら、それでも一歩前へ進もうとするあなたの「免罪符」になれば嬉しいです。
